リフレパシー整体とは何か?

施術の基本的な考え方

 

 東洋医学には「本治」(ほんち)と「標治」(ひょうち)という考え方があります。一般には聞きなれない専門的な言葉ではありますね。

 しかし、施術を考える上でこの考え方は非常に重要です。

 

 「本治」とは本質的に治すということで、ライフスタイルを含め、その症状や病気に至った体質を改善させていく治療のことを言います。

 まさに東洋医学の面目躍如というところではないでしょうか。

 

 対して「標治」とは症状を取ることを言います。例えば、頭が痛いとか、腰が痛いとか、太ももが痺れるとか・・・このような具体的症状をです。

 現実問題として、クライアントさんは今自分を苦しめているこのような症状をなんとか和らげてほしいわけです。

 

 このとき、施術者が「それにはまずライフスタイルを変えて、その上で体質改善していきましょう」と言ってノンビリ構えていたら、納得を得られるものではありません。

 

 そこで東洋医学では、「標治を先にせよ」という原則があるのです。

 まず、その苦しい症状を取って、それから本質的な治療である体質改善に臨んでいくのが正しい治療のあり方だ・・・というわけです。

 

 手技法は「手当て」に代表されるように本来作用が穏やかで、毎日でも受けながら体質改善していけるものであるため、「本治」的性格が色濃いものです。

 しかし、述べたように今苦しんでいる症状に対応できなければクライアントの信頼を失ってしまうことは言うまでもありません。

 

リフレパシー整体とは

            (明生館流整体術)

 

 リフレパシー整体はこの症状を取るという強力な「標治」と本質的体質改善効果である「本治」の両方を併せ持った理想的な整体の方法論なのです。

 

 何故それが可能かというと、具体的なことは学ぶうちに分かってくることですし、基礎知識がないと中々理解しづらいものですが、なるべく分かりやすく説明を試みたいと思います。

 

 まずリフレパシー整体では基本手技というものがあります。この基本手技はどこをどう治すとかいうものではなく、身体全体に経絡反応(治癒システムの発動)を起こさせ、体質改善していくものです。

 

 ゆっくりと深く相手の身体に働きかけていくことで、身体に芯に響き、休息状態にさせていくわけです。まさに極上な癒しの時間と評される手技の方法です。

 

 実はこの基本手技において「本治」を実現しており、毎日受けても害はありませんし、体質が改善されていく方法なのです。

 

 しかし、これだけでは具体的な症状を取るのに一歩及びません。

 そこで、速やかに症状を取るためにトリガー・ポイントというものを利用します。トリガー・ポイントとはアメリカで発見され、体系化された痛みや症状の原因となっている筋筋膜上の病変部位のことですが、東洋医学では「阿是穴」(あぜけつ)と呼ばれたり「天応穴」(てんおうけつ)とか呼ばれてその存在は知られていました。

 

 これを使いこなすには多少の知識が必要なのですが、しかし一旦使いこなせるようになると、大変強力な「標治」対応が出来るようになります。

 

 しかも、リフレパシー整体でのトリガーポイントの運用は他流儀とは全く違い、単にそのポイントを刺激するのではなく、経絡反応を起こさせる操作を同時に行います。そうすることによって非常に強力な働きかけができて、最短での愁訴の解消に繋がるのです

 

 これを私は「本標一体施術」(ほんぴょういったいせじゅつ)と名付けました。すなわち第三世代の施術法です。ここから「癒やし」と「治療」の高度な融合という当流儀特有のキャッチフレーズが出てくるわけです。

 

 本質的な体質改善、即ち極上の癒しを与えらるのと同時に、具体的な症状、苦痛を速やかに取り去ることができる・・・・これがリフレパシー整体の最大の特長です。

 

※具体的にどのような症状に対応できるのかということは、左手欄に「得意とする症状」というページがございますので、クリックしてみてください。ほんの一例ではありますが載せて置きました。参照くだされば幸いです。

 

※かっこ書きで明生館流整体術とありますが、リフレパシーはカタカナ表記ですので、漢字表記にしたい場合はこちらの表記となります。

発音は「めいせいかんりゅうせいたいじゅつ」

 

 

整体の内容をさらに詳しく・・・

トリガーポイントと経絡治療の融合

 

 経絡の発見が東洋手技法史上、最大の発見なら、トリガーポイントは西洋手技法史上、最も価値ある発見の一つと言えましょう。


 痛む処が痛みの原因とは限らず、離れた場所に真の原因があるとする視点は両者に共通します。

 

 経絡治療において、真の原因を「虚のコリ」としているのはトリガーポイント同様、それが極めて局所的な短縮であるが故に目立たず、捉えづらいためであり、それでいて、重大な問題を引き起こしている陰の存在を示唆しているという表現に他なりません。

 即ち、トリガーポイントと虚のコリは同じことの別表現なのです。

 

 古来より名人、達人はこの虚のコリを見つけ、処理することが出来る者のことを言いました。そのためには天賦の才と血の滲むような修練が必要だったのです。故に選ばれた人間のみが名人、達人の名を欲しいままにしてきたという事実があります。

 

 しかし、トリガーポイントという名の下に体系化され、パターン化されたこんにち、驚くような治療実績は名人、達人のみの専売特許ではなくなりました。つまり、虚のコリという雲を掴むような難しい概念から解き放たれ、より具体的な、そして把握しやすい筋肉のトリガーポイントに生まれ変わったのです。


 我々はこれを真摯に学び、実践すればかつての名ヒーラーのように、多くの人々を執拗な痛みから救うことができるでしょう。

 

 ならば、東洋的な経絡を捨ててもよいのか?ということになりますが、答えは否です。
 経絡反応とは治癒反応のことであり、この反応を起こさせるのにはコツがあります。ですから、そのコツを掴んだ者はそのものズバリのポイントを抑えることができなくとも効かせることが出来たのです。これは東洋の先人達が生んだ知恵であって、我々は大事にしなければいけません。


 経絡反応を起こさせる心得と手技によってトリガーポイントにアプローチできるのなら、これはもう鬼に金棒です。


 経絡反応はある条件下で必ず起きます。それが起きたとき、間違いなく治癒が始まっています。経絡反応というアシストを得てトリガーポイントにコンタクトできたとき、あれほど解けにくかったトリガーポイントがあっという間に沈静化していくのです。これは数多くの臨床実践を通じて私自身が実感してきました。この発見をどうしても世の人たちに伝えねばなりません。

 

 経絡反応とトリガーアプローチ。一体不可分のものとして捉えなおしたとき、これまでにない徒手療法の可能性が開けてきます。


 そしてそれは新たに手技の広大な地平線を開拓していくものと信じています

 

参照→トリガーポイントについて

 

参照→経絡治療について

 

 

 

整体の内容をもっと掘り下げて・・・

反射活動の同期 

 

 人間の身体は自律神経が統御するところの反射活動によって営まれています。様々な反射の中でとりわけ重要なのは呼吸反射でしょう。呼吸することによって、様々な筋肉が使われるわけですが、それらが一体となって同期(シンクロ)しているときは概ね健康と言って良いと思います。

 

 さて、この直接的な呼吸反射の他に、間接的な呼吸反射もあります。代表的なものが「直腸呼吸反射」と言われているもので、骨盤から胸隔上部、そして頸部にまで広がる広範な反射活動のことを言います。

 

 この反射活動によって当該位置にある臓器の働きやリンパ液の排出がズムーズに行われているわけですから、この活動の阻害は様々な問題を引き起こすのです。

(因みに本当の呼吸反射と直腸呼吸反射の関係を東洋医学では肺-大腸の陰陽関係といいます)

 

 その他にも多くの反射活動があり、それらがバラバラに働いているわけではなく、それぞれ同期することによって、より円滑に代謝、免疫、血流などのバランスがとれている状態だと言えるのです。もし、それぞれの反射活動が同期せず、あるいはその一つが弱かったとしたら、オーケストラにおける一部パートの不協和音みたいなもので、全体が台なしになってしまうでしょう。

 

 そして、やがてそれらが蓄積し、ある部位(その人の弱い部分)が機能不全に陥ったとき具体的な病気となって現れます。つまり病気とは身体全体の反射活動が調和しておらず、ある秩序が崩れたところから起きると言っても過言ではありません。

 

 そこで、その秩序を取り戻す、つまりそれぞれの反射活動を同期させるべく施術を行うわけです。反射というのはreflexですから、圧反射を主に使うことによって、人体の反射活動をシンクロさせ、回復力を取り戻す方法論ということで、Relepathyというネーミングになっているのです。

 

 そしてそれを行う施術者のことをRefepath(リフレパス)と呼ぶわけですが、圧反射を施術手段としているからという理由だけではなく、人体の反射活動を同期(シンクロ)させようとする意義も含まれている名称であることをご承知置きください。

 

 同期の阻害要因、すなわち経絡上の虚実であったり、トリガー・ポイントであったり、組織拘束であったり・・・を除去することによって、自然の力、つまり自己治癒力が働き、健康を取り戻すことになるわけです。

 

参照→反射活動の同期について 

 

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