五十肩

 

 五十肩は私自身が一番苦しんだ症状でした。「どんなヤブ医者でも、自身ある病気に罹れば、その病気については名医になれる」と言われておりますが、けだし至言でしょうね。

 

 五十肩は肩と関係の深いいくつかの筋肉に強い短縮を生むトリガー・ポイントが発生することによって起きる症状です。


 その結果、筋肉が充分伸びなくなって、ちょっとした動作、或いはスポーツなどで、筋肉が断裂してしまいます。

 

 その断裂度合は人によって様々ですが、私の場合は三頭筋という筋肉の三分の一近くまで切れておりました。(超音波診断画像の所見)


 当然、炎症が置きますので、水も溜まり、それは酷い激痛です。夜も寝られず、遂には昼間でさえ、ジッとしていても脂汗が出るほどジュクジュクした痛みに悩まされてしまったのです。


 こりゃかなわん!病院に行って、痛みを止めてもらうしかないだろうということで、早速病院を訪ねたわけです。すると前述したような所見で、私自身もその画像で確認しました。(患者にも見せてくれる病院でした)


 処置は肩関節にステロイド剤を注射するというものです。医師は超音波診断画像を見ながら、位置を決め、何箇所か注射を打ちました。中々熟練のいる処置でしょうね。

 

 さて、注射を打ってもらいましたが、痛みが移動していくわけです。肩の関節というよりも腕~手首にかけて猛烈に痛くなってきました。


 もはや左手で車のハンドルも握れません。(患部は左肩)
 これには閉口しました。少なくとも痛みは軽減されるだろうと思っていたのですが、全体的な痛みの不快感はかえって増したかのようです。


 おかしい・・・炎症性の痛みなら、ステロイド剤という強力な消炎剤によって、一時的にせよ、治まってくるはずです。しかも、鎮痛剤もほとんど効かないのです。


 虫歯を悪化させた方なら分かると思いますが、あれほど化膿し、あれほど不快な痛みでさえ、消炎剤と痛み止めで、一時的にせよ止まるではないですか。


 それが全くと言ってもいいほど効果がないわけです。ということは、今回のこの痛みは炎症性のものではないのかもしれない・・・という思いがよぎりました。


 自分の人生を振り返ってみて、一つだけこれに当てはまる出来事に遭遇したことを思い出しました。


「非歯原性歯痛」という病気です。歯痛というくらいですから、歯が痛くなったわけです。元来、幼少の頃より歯があまり丈夫ではないので、お馴染みの痛みかと、タカをくくっていたら、ちょっとその痛みが尋常ではなくなってきました。


 早速、歯医者に行った結果、虫歯でもない、歯周病による強い炎症もない・・・とのこと。え?じゃ、この痛みの原因は何?


 すると前述の聞いたこともないような病名「非歯原性歯痛」の疑いがあるということでした。大学病院を紹介され、専門医からの診察を受けましたが、やはり同じ所見です。


 原因は頭部の側頭筋という筋肉に出来たトリガー・ポイントの関連痛だということです。


 仕事柄、トリガー・ポイントは知っておりましたし、使ってもおりましたが、その関連痛がまさかここまでリアルに歯が痛いという状況を生み出すものだとは思ってもみなかったのでした。


 道理でいつもと違い、消炎剤も鎮痛剤も効かないわけだ・・・と思い自分で自分の頭をマッサージして三日で治しました。


 中には不要な抜歯処置を受け、何年も原因不明の歯痛に悩まされている人もいるということでしたから、こういう仕事をしていたお陰で、ドツボにハマることなく治せたのは幸運であったと、思ったものです。


 それは五十肩の症状に悩まれた時点から数えて5年以上も前のことでした。
 それを思い出したわけです。

 

 あんなにリアルに歯が痛く、しかも消炎剤も鎮痛剤も全く効果がなかったという事実。


 今回の五十肩もトリガー・ポイントが原因かもしれない・・・と、原因になっているかもしれないポイントをいくつか選び出し、処置しましたところ、その場で痛みが半減したのには驚きました。


 その晩から夜も寝られるようになったわけです。
「非歯原性歯痛」にしても「五十肩」にしても、トリガー・ポイントが悪化した場合は本物の炎症的な痛みと区別が全くできないということを改めて(自分の身体で!)思い知りましたね。


 それから、五十肩を訴えるクライアントの施術をする機会がずいぶんありましたが、大きく三つに分類できることが分かりました。


1  筋断裂、或いは石灰化による炎症が強く、その痛みが全面に出ている時期

 

2  炎症性の痛みとトリガー・ポイントの関連痛が混じり合っている時期

 

3  もはや、炎症性の痛みはなくトリガー・ポイント活性からくる関連痛だけによる痛みの時期


 これらの時期によって、施術効果が変わってきますが、いずれにしても、炎症性の痛みが何週間も何ヶ月も続くことはありません。
(複雑骨折で病院に運ばれても、痛み自体は一週間くらいでなくなるくらいですから)


 つまり、痛みがかなり長く続いている場合はトリガー・ポイントが活性化して関連痛を起こしていると判断して間違いないと思います。


 その処置をしないと、何ヶ月も、場合によっては一年、二年も痛みに苦しめられます。


 私は分類からいうと2番目(炎症とトリガー活性両方の痛み)の時期に当たっていたため、自分で処置して6週間ほどかかりました。


 自分でするには限界がありますが、それでも6週間で完治させたわけですから、施術家の癒しの手によってなされれば、驚くほど短期間で五十肩の痛みから脱することができます。


 私は誰よりも悪化した五十肩の痛み、辛さを知っております。


 我慢していないで是非、来院して頂き、痛みのない生活を送ろうではないですか。

 

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